担当=杉江松恋
- 2021年5月27日11:42
【今週はこれを読め! ミステリー編】
小心者バルバロッティ警部補が気になる!『殺人者の手記』- ホーカン・ネッセルきたきた。 ここ十年ほどで一気に刊行点数が増えた北欧ミステリーだが、最近まで名のみ高くて邦訳のなかったレイフ・GW・ペ...
- 2021年5月21日17:30
【今週はこれを読め! ミステリー編】
九歳の少年が出会う苛酷な世界『ブート・バザールの少年探偵』- 少年が出会った世界には光が降りそそいでいたか。それとも。 ディーパ・アーナパーラ『ブート・バザールの少年探偵』(ハヤカワ・ミステリ文庫)...
- 2021年5月6日17:44
【今週はこれを読め! ミステリー編】
7つの作中作が登場する曲者小説『第八の探偵』- 何をしてくるかわからない曲者はミステリーの世界では大歓迎なのだ。 アレックス・パヴェージ『第八の探偵』(ハヤカワ・ミステリ文庫)は、まさ...
- 2021年4月27日18:05
【今週はこれを読め! ミステリー編】
世にも美しい犯罪小説『父を撃った12の銃弾』- 世にも美しい犯罪小説である。 ハンナ・ティンティ『父を撃った12の銃弾』(文藝春秋)のことを書こうと思いながら、時機を逸してしまった。あ...
- 2021年3月1日11:36
【今週はこれを読め! ミステリー編】
死と生が表裏一体の短篇集『丸い地球のどこかの曲がり角で』- 滅びの唄が聴こえる。 今回紹介するのは、ジャンルに属する作品とは言えないが、ミステリー・ファンが読んだらとりこになることは間違いない一冊...
- 2021年2月19日19:59
【今週はこれを読め! ミステリー編】
フィルム・ノワールのような警察小説『刑事失格』- 一言で表すなら、フィルム・ノワールの気配をまとった警察小説である。 ジョン・マクマホンのデビュー作『刑事失格』(ハヤカワ・ミステリ文庫)...
- 2021年2月12日11:34
【今週はこれを読め! ミステリー編】
とんでもなく無能で不愉快な警部のコメディ『平凡すぎる犠牲者』- ドーヴァー警部よ(ピンクレディーの某曲っぽく)。 ミステリーに登場する探偵というと神の如き叡智の主であるとか、悪と闘う正義の人であるとか...
- 2021年2月5日19:37
【今週はこれを読め! ミステリー編】
人種問題を根底にすえたスリラー『白が5なら黒は3』- 憎悪の再生産に関する物語だ。 ジョン・ヴァーチャー『白が5なら黒は3』(ハヤカワ・ミステリ)は、人種問題を根底にすえた迫真のスリラーであ...
- 2021年1月28日10:04
【今週はこれを読め! ミステリー編】
ウイルス蔓延下、封鎖都市の殺人事件『ロックダウン』- ウイルス蔓延下、厳戒態勢の都市で刑事はどう動くのか。 ピーター・メイ『ロックダウン』(ハーパーBOOKS)はそういう警察小説だ。 人口...
- 2021年1月20日18:50
【今週はこれを読め! ミステリー編】
「いーっ」となるミステリー『マイ・シスター、シリアルキラー』- いーっとなる小説。 言いたいことがあるけど言えない、誰にも伝えられない、そもそも私の話など聞いてくれる人がいない。 主人公のそういう気...