担当=牧眞司

マイリンク、シェーアバルト、ブラックウッド......夢幻の境地に踏みいる
2021年6月1日10:43

【今週はこれを読め! SF編】

マイリンク、シェーアバルト、ブラックウッド......夢幻の境地に踏みいる
『幻想と怪奇』は雑誌の体裁だが書店の扱いは書籍だ。毎号、特集形式を取っているので、実質的にアンソロジーといってよい。こんかいはドイツ幻想小説の紹介者として名高い...
王道の少年少女向きSF――《ハヤカワ・ジュニア・SF》第一弾
2021年5月25日12:05

【今週はこれを読め! SF編】

王道の少年少女向きSF――《ハヤカワ・ジュニア・SF》第一弾
 アガサ・クリスティ作品の小学生・中学生向けの翻訳などで好評を博している《ハヤカワ・ジュニア・ブックス》に、SFのラインが加わった。本書はその第一弾にあたる。原...
登場人物たちが暮らす秘密の図書館、書き換えられる初版本
2021年5月19日12:00

【今週はこれを読め! SF編】

登場人物たちが暮らす秘密の図書館、書き換えられる初版本
 犯罪小説、ホラー、ファンタジイと幅広く活躍するジョン・コナリーの短篇集。大部な原書Night Music: Nocturnes Volume 2から、書物や物...
人虎伝説が残る1930年代マレーシアを舞台にした謎と冒険
2021年5月11日12:48

【今週はこれを読め! SF編】

人虎伝説が残る1930年代マレーシアを舞台にした謎と冒険
ヤンシィー・チュウ『夜の獣、夢の少年』(創元推理文庫)  著者は中国系のマレーシア人で、幼少時代をいくつかの国ですごしたという。ハーバート大学を卒業し、経営コン...
ゴールドラッシュの小惑星で繰りひろげられるアクションSF
2021年5月6日18:22

【今週はこれを読め! SF編】

ゴールドラッシュの小惑星で繰りひろげられるアクションSF
ロバート・シルヴァーバーグ『小惑星ハイジャック』(創元SF文庫)  ペイパーバック作家だったころのシルヴァーバーグ作品。二冊分が背中合わせで一冊になっているエー...
蜘蛛の糸で覆われ滅びゆく古都を描く坂永雄一の新作
2021年4月27日12:30

【今週はこれを読め! SF編】

蜘蛛の糸で覆われ滅びゆく古都を描く坂永雄一の新作
大森望編『NOVA 2021年夏号』(河出文庫)  オリジナル・アンソロジー・シリーズ《NOVA》、ひさしぶりの刊行である。貴重なSF短篇発表の場なので、待ち望...
そこにあるだけの奇跡、手を伸ばしつづける希望
2021年4月20日21:31

【今週はこれを読め! SF編】

そこにあるだけの奇跡、手を伸ばしつづける希望
エリザベス・ハンド『過ぎにし夏、マーズ・ヒルで』(東京創元社《創元海外SF叢書》)  エリザベス・ハンドの短篇集。日本オリジナル編集で、ネビュラ賞・世界幻想文学...
霊能者連続失踪事件を追うヴィクトリアン・ミステリ。
2021年4月13日12:44

【今週はこれを読め! SF編】

霊能者連続失踪事件を追うヴィクトリアン・ミステリ。
リサ・タトル『夢遊病者と消えた霊能者の奇妙な事件』(新紀元社)  降霊術がさかんにおこなわれたヴィクトリア朝のロンドン。霊能を持つというふれこみで、ひとびとの関...
全銀河に反逆した種族「人類」、その最後の生き残りが主人公
2021年4月6日11:33

【今週はこれを読め! SF編】

全銀河に反逆した種族「人類」、その最後の生き残りが主人公
ザック・ジョーダン『最終人類』(ハヤカワ文庫SF) 『最終人類』、原題はThe Last Human。人類最後の生き残りであるサーヤの物語だ。この宇宙には、おび...
超スケールの宇宙SFから、歴史認識を扱った議論喚起的な作品まで
2021年3月23日15:09

【今週はこれを読め! SF編】

超スケールの宇宙SFから、歴史認識を扱った議論喚起的な作品まで
ケン・リュウ『宇宙の春』(早川書房《新☆ハヤカワ・SFシリーズ》)  短篇SFの名手ケン・リュウの、日本における四冊目の短篇集。先行する三冊と同様、古沢嘉通さん...